迷っているのは、きっとどちらも魅力的だから
~プロローグ~
筆者のギター経験(以前)
私、むさおはアコースティックギター (通称アコギ)をだらだらと1,2年間習っていた経験が過去にあり、アコギの質感・音色などの表面的な知識は備えておりました。
しかし、ギタースクールでレッスンを受けていた期間が1-2年と短いことや、次第にやる気を失ってしまった等の要因により、あまり技術的に進歩することはできませんでした。
以上の理由で、この記事を一介の「素人 」の意見として読んでいただけると幸いです。
あくまでも、「参考までに」ね
ギター経験の非常に浅かった僕ですが、あろうことか、事あるごとにエレキギター を批判していました。逆に、ろくに練習しないくせにアコギこそ本物のギターと常々信じていました。きっと「知らないことを恐れていた 」のでしょう、当時の自分を未熟さを痛感します…
脱線しとるぞ
しかし、こんな状況下で二度と出会う運命になかったような「エレキギター 」と「僕」ですが、つい先日、エレキギター との運命的な出会いがあったのです。
それは三日前のことでした。ひょんな縁で知人から「エレキギター 」を譲り受け、いざ触れてみると、、、、まず脳裏の浮かんだのは「衝撃 」の二文字。同じギターでもこんなにも違うものかと一人驚いていました。本当です。
「百聞は一見に如かず」だね
ここでは筆者自身の感想・経験を参照しながら、アコースティックギター とエレキギター の大きな違いについて、4つ紹介 しようと思います。なるだけ専門的な説明を省き、直感的でわかりやすい違いについて言及するつもりなので、初心者の方でも身構えずに、気軽に 読んでいただければ幸いです。
では。
音色の話
音色の出し方は根本的な部分から異なります。
音の出し方の違い
既に知っている人も多いかと思いますが、アコースティックギター とエレキギター では音の出し方が全く異なります 。アコースティックギター はギター本体のみで十分な音を出すことができますが、エレキギター はアンプ(音の増幅装置)が無いとほぼ何もできません。
アコギは本体完結型。例えれば「一人のオペラ歌手」かな
一方のエレキギター は本体の音を機械で色々調節できることから、「ボーカロイド 」
アコースティックギター の弦が振動すると、ギター内部の空洞 が自然と音を増幅させるため、外部アンプに接続しなくても音が聞こえます。この空洞は、アコギの音色に大きな役割を果たしているのです。これはまた、アコースティックギター のボディのサイズと形状がギターのボリュームとサウンド に影響することの暗示でもあります。
でも、空洞があればいいという訳じゃないんだ
ギターの音色は、空洞の大きさよりかは「使われた木材」 に強く影響されます。
ギターの世界では、これをトーンウッド と呼ばれているらしい
アコースティックギター では、最重要のトーンウッドはギターのトップ、バック、サイド、ネックなどに用いられ、一般的に「音色がいい」と言われる木材が使われているギターは高価 になっています。
一つ残念な点は、アコースティックギター において音色を左右する要因が「トーンウッド」くらいしか見当たらない点です。トーンウッドの質がギターの価格に直結していることから、「音色のいい」ギターを手に入れるためにはそれなりの費用を払う必要があります。
でも「好みの音色」は人それぞれだから、あまり気にすることもないかも
そしてこれらすべての要素が組み合わさって、ギターをかき鳴らすときに聞こえる音が作り出されます。時が経つにつれて、ある種のトーンウッドやスタイルのギターボディが好まれるようになるかもしれません。 カントリーやブルーグラス 、フォーク などのジャンルに興味のある初心者の方には、アコースティックギター をおすすめします。また、楽曲制作 に興味のある方にもアコースティックギター がおすすめです。幾つかのコードを習得できれば、すぐさま制作に取り掛かることができます。
エレキギター の弦が振動しても、アコースティックギター ほど大きな音は出ません 。この種類のギターにはアコースティックギター のような音室(空洞)がないためです。そのため、エレキギター は音を増幅するために「ピックアップ 」の手を借ります。
画像中央の「レゴブロック」のようなものがピックアップ
ピックアップとは、ワイヤーに包まれた磁石 のことで、ギターの弦の周りに磁場を発生させます。そして弦が引っぱられると、弦の振動によって磁場が乱され、ピックアップはその振動を電気信号に変換し、アンプ(増幅装置)に信号を送ります。エレキギター の音の出る仕組みはざっとこんな感じです。
エレキギター はアコースティックギター のように大きくてかさばるボディが必要ないのはこのためです。そのため、エレキギター に使われる構造や木材はアコースティックギター ほど重要になりません 。
言い換えると、アコギほど値段にこだわる必要がないってこと
入門用のギターでも周辺機器さえ良ければ可能性は無限大だね
このように、エレキギター の音色にはピックアップやアンプ、さらには電子部品などが大きな役割を果たしております。アコースティックギター と比較すると、サウンド をより細かくコントロール でき、トーンやエフェクトの幅も広い「器用 」な楽器です。 エレキギター は、ロック、メタルなどに興味のある初心者の方にはもってこいの楽器です。エフェクター を用いて音を作れる こともエレキギター の醍醐味の一つだったりします。
まとめ
このように、アコースティックギター とエレキギター には生み出す音色に大きな違いがありますが、どちらも両者に引けを取らない魅力を備えています。いや~迷いますな。
君が迷ってどうする
本体の重さの話
内部に空洞がなく(空洞がある種類もある)重い「エレキ」
アコギからエレキギター に持ち替えてまず気づくこと、それが「重さ」
エレキギター は、その 軽そうなイメージ と は裏腹に想像以上に重い んです。ロックバンドのギタリスト達はよくパフォーマンスの一環としてギターを上の持ち上げたり 、KISSのボーカル・ポールスタンレーのようにエレキギター を破壊する ような方々も中にはいらっしゃいますが、僕からし たら、「よくあんな重いもん長時間持ち上げたり、片手で地面にたたきつけたりできるな」 と呆れるくらい、とにかく重い んです。
思考を逆にしてみれば、「所有欲を満たしてくれる重さ」 かな?
内部が空洞で軽く感じられる「アコギ」
重量級のエレキギター とは対照的に、アコースティックギター は見た目の割にものすごく軽いんです。
数値を挙げると、一般的なアコースティックギター の重さは約2kg 。対してエレキギター は、大半が約3~4kg の範囲内。つまり、最大で二倍の重量の差 があるのです。
4kgといったら、例えると2リットルのペットボトル2本分!
さすがに持ち上げるには無理があるかも…
持ち上げなきゃいいだけじゃん
そでした…はい。
逆に、この数字を見て、「なんだ、たった2kgの差か。大したことないな」 と思った方もいると思いますが、確かに数値では”たった2kg”かもしれません。しかしながら、「体感」 について書くと、話は変わってきます。
「体感」
薄くて重いエレキと、厚いが軽いアコギ
「体感」 ? それはだって、本体がエレキギター は本体が薄く て、アコースティックギター は逆に分厚い からです。
アコースティックギター は内部の空洞を使って音を増幅させるため、必然的にその体積は大きく なります。またできるだけ空洞の体積を大きくする用途として(音量の確保のため)使われる木材の板が極限まで薄くなっている ため、体積の割にはかなり 軽い のです 。
アコギは「厚いが軽い」
つまり、例えれば「段ボール」のような物だね
「段ボール」は少しの重量があっても、その分サイズが大きいため、持つと軽く感じられるよね。
対照的に、エレキギター は薄く 仕上がっています。理由としては、電気の力によって音を増幅させる(音量を確保する)ため、アコギのような空洞が不必要であるから です。
エレキギター が重い理由は他にもあります↓。
もっと調べる
このような理由から空洞のないエレキギター は、本体に使われる木材によって多少の誤差はありるものの、大多数が4-5㎏圏内に位置するヘビー級の楽器と言えるでしょう。
エレキは「体積が小さく、しかし重い」
こっちは、例えると「まな板」かな?
「まな板」は実物はコンパクトで軽そうに見えるけど、実際持ち上げるとずっしりと重く感じるよね
つまり、見た目と実物のギャップがその物体を数値以上に重く感じさせているってことか
しかし、ギターがどんな重さであれ、慣れてしまえばどうってことありません 。またギターを膝に乗せて弾くような場合には、エレキギター の重さはあまり気にならない はずです。ベルトを着け立って演奏する場合は別ですが。
あくまでも一つの目安だね
弦の硬さ・柔らかさについての話
エレキギター とアコースティックギター を弾き比べしてまず気づいたことは、「弦の柔らかさ」の違い です。僅かな差ですが、エレキギター の弦の方が柔らかく、抑えやすい ような印象を受けました。逆にエレキギター で指を慣らした後にアコギを弾くと、若干指に力を入れて弦を抑えなくては綺麗な音を鳴らせないように感じられました。
※弦の硬さ・張力の関係にはギターの種類のほかにもさまざまな要因が考えられます。
柔らかい理由とは
この弦の「硬さ」は恐らく、エレキギター とアコースティックギター の目的の差 からきているものかと思われます。
エレキギター は、アンプ(=スピーカーのような装置)に繋げて音を出すことを目的とされているので、もちろん単体だけでは十分大きな音を出せません 。しかし、見方を変えれば、「アンプの音量を上げればいくらでも大きな音を出せる」 のです。
音量と同じように、弦が柔らかい(=弦が細い)ことのデメリットとして「音色が痩せてしまう」というものがあります。しかし、エレキギター はエフェクター その他の装置によって自在に音色を弄ることが可能 なため、素の音色を気にする必要性がなくなります。
そうなると、硬い弦は必要にならなくなります 。
一方アコースティックギター は、ギター単体で音を出すことを目的 としています。アコースティック(=電気を使わない楽器)の名の通り、ギター単体だけで全てを完結させます。つまり、見方を変えれば、硬く強い弦を備えることしか大きな音を出す選択肢が残されていないのです。
初めてのギターをアコースティックにした場合、少なからず、皆弦の硬さに悲鳴をあげることになると思います。
指が擦れる痛さは経験者にしか伝わらない気がする…
ここで無理してはいけません 。落ち着いて、自分の指の皮と相談しながらコツコツと練習を積み重ねれば、指の皮膚も硬くなり、弦の硬さも気にならなくなります(実体験)。
また、確かに平均的な「アコギ向けの弦」は硬く、「エレキ向けの弦はやわらかい」のですが、必ずしも「アコギにはアコギの弦しか使えない」という訳ではありません 。
そのため、アコギを弾き始める予定の人は、はじめたての頃にはあえてやわらかいエレキ弦を用い、ある程度ギターの弦の張りに慣れたらアコースティックの弦に張り替える方法を取ることをお勧めします。
何より「指にやさしい」
大体、上のようなメカニ ズムだと思われます。
ギターをこれから始める方にとって、「エレキギター の弦は柔らかい」 というポイントはエレキギター を選ぶ大きな理由だったかもしれませんが、僕の意見としては「あまり気にする必要はありません」。どんな弦であれ、慣れてしまえば気になりません。
気力で頑張れ
鬼かよ
メンテナンスの話
どっちも手がかかるのは事実ですが
結論から言うと、「どちらも違った意味で手がかかる」
エレキギター とアコースティックギター の相場はほぼ同等 で、入門用のギターも同じような価格帯で売られていますが、手入れの大変さは両者「 どっこいどっこい」です。
繊細でない楽器なんてないよね
まず、エレキギター はピックアップ(音を拾うパーツ)などを搭載する「精密機器 」です。そのため必ずと言っていいほど丁重に扱う必要 があります。僕が譲り受けたエレキギター もジャック(接続部分)の接続が悪く、取り換える羽目になりました。どうやらサビの影響のようです。
更に、エレキギター は基本的に単体で使用するためのものではないので、アンプ(スピーカー)やエフェクター など「その他 」 の付属品の手入れも必須 で…
説明が少し長くなってしまいましたが、伝えたいことは「エレキギター は手間が非常にかかる 」ということです。機械 としての。
アン〇〇マンかな?
エレキギター にかかる手間と比べたら、アコースティックギター のメンテナンスはすごく楽、、、に見えるかもしれません。
(悪い例)
なんせ、アコースティックギター は「箱」のようなものでしょ?
サビてくる弦を張り替え、本体のホコリを払うだけで、何十年もその状態を維持し続けられるよね?
僕も正直言うと、このような(↑)楽観的な目でアコースティックギター を見ていました。しかし、いざ手入れの方法を調べてみたら…なんと、予想以上にメンテナンスに手間がかかる曲者だということが判明したのです。
繊細な理由としては、大雑把に申すと「アコースティックギター は、エレキギター に比べて、薄くて繊細な構造であるため」といった具合でしょう。
そして、彼らアコギの最も恐れる敵こそ、「水分」(=湿気) なのです。(ちなみにアンパンマン も水が大敵) 本体の木材が極度に水分不足になると収縮 し、ギターの上部にひびが入ったり、首が曲がったりすることがあるようです。
アコースティックギター の場合、本体の乾燥が直接音色に関係してくるため、場合によってはエレキギター よりも手入れが必要になるかもしれません。
楽器を長生きさせる秘訣は「メンテナンスに惜しみなく時間をかけること」 かもね
まとめ
最後に、どちらかのギターを選んだ結果が、あたかも人生を左右するような重 大な決定と捉えてはいけません。もしも「向いてない」と感じたギターを選んでしまったとしても、失うものは何もない ので気にしないでください。アコギのテクニックはエレキギター でも活用できますし、その逆もあるからです。
ここではエレキギター とアコースティックギター の3つの違いを、主にエレキギター の話を中軸にして紹介しましたが、それらの評価・感想は全て筆者の価値観 に照らし合わせたものです。参考程度に 思ってください。
このページが、あなた自身のギター選びの判断材料なれれば幸いです。
そして…
よきギターライフを!!
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